情報過多時代の就活の罠?! 卒業式の袴とリクルートスーツから考えた
卒業式シーズンですね。街中でも袴姿の学生さんをたくさん見かけます。
毎年この時期になると見られる光景。最近では小学生でも袴を着るのが流行っているそうです。
そういえば、私の学生時代はそんなに袴を着ていなかったなぁ、と気になり調べてみました。
日本の卒業式で女子学生の袴姿が定番化したのは少女マンガ「はいからさんが通る」の影響が大きかったらしく、1970年代末から始まり、1990年頃にかけてだそう。
1970年代末以降の、豊かになった日本社会で、
・女性の大学・短大進学率上昇や、
・少子化で、親が自分の娘の服装に金をかけだした事
(・・・成人式の「晴れ着」と大学短大の卒業式の「袴」)
・和服呉服業界の商売戦略
を合わさって、1980年代以降、だんだん、女子学生の袴姿は定番化し、
1990年代以降は、むしろ洋服姿での卒業式参加が珍しくなっていきました。
同時に、私たちが就活した時はリクルートスーツも黒一色じゃなかった、いろんな色や形のを着ていたなぁ、と思い出し、こちらも気になりました。
調べてみたところ、2000年ごろから。背景にあるのは、就職イベントの大規模化と不況で、目立つのを恐れみんなと同じ無難な黒を選ぶようになったのではと言われています。
1980年代までは、「清楚な服装・印象の良い服装が業界ごとに異なる」のが視覚的にわかります。90年代以降から今の状態に近づき、2003年あたりから黒一択になっています。
80年代初期は「印象の良かった服装・悪かった服装」を取り上げているのに対し、2000年代以降は「黒は周りから浮くことがない、面接で偏った印象を持たれない」といった声がありました。
こういった所にも、時代が現れてるんですね。その時の空気というか。
情報がたくさん溢れ、検索すればすぐ手に入る。景気も悪いので、とにかく無難に失敗しないようにという風潮。
こんな中すくすく素直に育ってきた学生さんにしてみれば、急に就活になって、あなたは何がしたいの?それはなぜ?あなたの強みは?それはウチでどう活かせるの?って聞かれても、「えっ、考えたことなかった!!」となるのが当たり前ですよね。
だって、みんなに合わせて、みんなから浮かないように過ごしてきたのだから。
そんなあなたに、メッセージを送ります。就活になったら求められることが180度異なって戸惑っていると思うけど、素直で向上心の高いあなたなら大丈夫。世の中の仕組み、ビジネスの仕組みに意識を向けて、自分にも向き合ってみて。そして自分のことを自分の言葉で伝えられるよう準備しましょう!
なぜ就活スーツで黒を選んだのか、卒業式では袴を着ようと思っているのか、自分に問いかけてみることでも、その訓練ができますよ!
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