就活保健室の日記

就活保健室に来たあとは、最初の一歩がふみだせる。 そしてはたらくことを考えること、実際にはたらくことが楽しい、元気になる。 そんな状態を目指しています。日々感じていること、若者と仕事に関する情報など。

電通過労死事件から考える就活とは

ここ数日間は、例の電通過労死の件で心を痛めていました。

 
英語にもなっているKaroshi。くしくも厚生労働省「過労死等防止対策白書」を公表した日と重なったこともあってか、大きな話題になりました。
  
今回の件については、ネット上でもいろいろ議論され、情報も整理されてきていますので、主なものを挙げておきます。以下をご覧いただくと理解が深まると思います。
 
  
 
 
 
就活生や若者の相談に多数乗っている私が一番伝えたいのは、こういった悲しい事件の原因のひとつとして、現在の就活も挙げられるのでは、ということ。
 
いい大学に入って、いい会社に入って、定年まで勤め上げる。
 
こんな価値観は、過去のもの。今は大分変わってきたよね、というものの、まだまだ色濃く残っているのが現状です。
 
具体的には、
 
就活ではみんなこぞって人気企業を目指すし、人気企業は選考が難関でプロセスも長い。こんなに苦労して入ったんだからいい会社のはず、と思い込む。
 
こんなに大変な就活は2度とやりたくない。転職活動のことなんて考えられない。だからちゃんとした会社に入りたい=大手を目指す。
 
実際入ってみたら、思った仕事と違った。仕事のプレッシャーが強すぎ。肉体的にも精神的にもキツイ。転職のことなんて考える余裕もなければ、実際動けない。体調不良になって、会社を休職して初めて考えるようになる。
 
こんなケースが多く見受けられます。
 
今回の電通の件は、お母様が公表したので表沙汰になりましたが、自殺まで至らない場合や、報道されないケースは山ほどあると思います。
 
今回の件は、電通がブラックだからだよね、とか、広告代理店だからしょうがないよ、ということで済まされないと思います。
 
でなければ、政府が過労死白書を出すわけないですから。
 
日本社会に生きている私たち一人ひとりが、若者の就活事情や労働環境って、このままでいいの?何かおかしくない?諸外国ではどうなってるの?理想の形はどう?と考え、発信していくことだと思います。
 
ということで、厚生労働省の白書も、みなさんぜひご覧ください。
 
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今回の白書の一部をキャプチャしました。
 
 
就活保健室では、今後も若者の就活、労働環境について、発信していきます。応援よろしくお願いいたします!
 
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