就活保健室の日記

就活保健室に来たあとは、最初の一歩がふみだせる。 そしてはたらくことを考えること、実際にはたらくことが楽しい、元気になる。 そんな状態を目指しています。日々感じていること、若者と仕事に関する情報など。

就活保健室5月勉強会 〜京都大学教授 杉原保史先生「キャリアコンサルタントのためのカウンセリング入門」出版記念講演会に参加して〜

就活保健室では、メンバーのスキルアップを図るため、毎月勉強会を行っています。

今月は育て上げネット理事長 工藤 啓さんがご紹介くださった講演会がとてもためになりそうでしたので、メンバー2人で勉強会として参加してきました。

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心理カウンセリングの立場からキャリアコンサルタント養成に携われている杉原先生お話はもちろん、スペシャルゲスト 工藤さんとの対談はとても刺激的でした。

まず、杉原先生のお話から。

心理カウンセラーとキャリアコンサルタントの間には深い溝がある。

関心の方向性
心理内面↔︎社会現実

養成機関
大学↔︎民間

資格の管轄

このように、分断されているのが現状。

キャリアコンサルタントの現場では目の前のクライアントの話をじっくり聞く時間が与えられていない場合もあって難しいかもしれないが、カウンセリングの技術を用いてクライアントの心に寄り添うことができればもっといい支援になるのではないか。

2つの分野の人たちが交流したり、協力しあえれば、ということでした。

次に、工藤さんとの対談では、キャリアコンサルタントのキャリアについての話が面白かったです。

キャリアカウンセリングについての費用は誰が払っているか?税金の場合が多い。税金で賄われているという意識をキャリアコンサルタントは持っているか?

また、養成のエクジット。国家資格の責任は誰が持っているのか。資格は取ったけど仕事にならないということもある。ロビーイングは誰がするのか?

学校やハローワークなどからの就活支援の受託では、仕様書にキャリアコンサルタントの有資格者とあるが果たしてそれが妥当か?有資格者がいない都道府県もある。資格ありきではないと思う。

また、組織がダウンサイズしている中、キャリアカウンセリングだけしたいという人は難しい。上司もこの予算の中で、話ができて工夫できる人が欲しい。

例えば事務能力も大事。IT化時代だから、生産性を上げればその分クライアントと向き合う時間が増え、良質なカウンセリングができる。

高度で違う領域についても知識のある方。例えば外国をルーツにする方も日本に増えているので、外国語の能力も必要かも。以外にハイスペックな人しか仕事にならないかも。

以上、特に印象に残ったところを記しました。

就活保健室でも課題として考えている、支援者のネットワーキングと良質なキャリアカウンセリングについてズバリ言っていただいたので、たくさんパワーをもらいました!

これからも常にクライアントである若者の目線で動いていきたいと思います。