ノーベル賞から考えた「役に立つ」ということ
東京工業大学の大隅良典栄誉教授、ノーベル医学・生理学受賞、おめでとうございます!今年も日本人が受賞ということで盛り上がっていますね。
中でも、研究費についての発言がネット上で話題になっています。
ただ、応用研究の支援を重視しがちな社会に「大変憂えている」という。「科学が『役に立つ』という言葉が社会を駄目にしている。本当に役立つのは100年後かもしれない。将来を見据え、科学を一つの文化として認めてくれる社会を願っている」と訴えた。
大隅教授はあくまでも研究費のことについておっしゃったのだと思うのですが、今の社会全体について言及しているように聞こえました。
相模原の障害者殺害の事件や長谷川アナウンサーの人工透析患者への発言など、効率性で人間の価値をはかろうとする風潮がどこかにないか、ということ。
就活支援の現場でも、少しコミュニケーションが苦手だと仕事もできないと判断され、なかなか内定がもらえないという現実を多数見てきました。
育成要員としての採用のはずなのに、なぜこんなにも敷居が高いのか。あぶれてしまった方たちを非正規社員として安く使いたいからではないのか、など思ってしまうほどです。
誰もが自分の居場所を感じられるような社会を目指し、就活保健室も微力ながら活動を進めていきたいと改めて思いました。今後ともよろしくお願いいたします。