就活保健室の日記

就活保健室に来たあとは、最初の一歩がふみだせる。 そしてはたらくことを考えること、実際にはたらくことが楽しい、元気になる。 そんな状態を目指しています。日々感じていること、若者と仕事に関する情報など。

【レポート】子どもの育ち・若者の自立を支える「つながり」—「協同」のためのラウンドテーブル— 第2回 国立市での試み

以前、ブログでも紹介した国立市公民館とNHK学園高等学校主催の子どもや若者支援の関係者がつながろうという試み。10月28日にありました第2回の会合に参加しましたので、簡単に報告いたします。

shukatsu-hokenshitsu.hatenablog.com


ファシリテーターは前回から引き続き、「場づくり」の長田さん。そして国立市公民館とNHK学園の担当の方、そして参加者のみなさん。金曜日の夜だというのに30名もの人が集まりました。

 

出席者のバッククラウンドは本当に多種多様。市役所職員、児童館や小学校勤務の方、スクールソーシャルワーカー精神障害者支援施設職員、民生委員、引きこもりの方の就労支援をしている方、子どもや様々な方の居場所づくりや学習支援をしている方、NHK学園卒業生、NHK学園の生徒の保護者、そして関心のある市民など。

 

年齢は20代後半から80代まで。国立市在住、勤務の方が8割、残り2割か近隣にお住まいの方でした。

 

まず、1人ずつ自己紹介をしていったのですが、みなさん伝えたいことがたくさんあるのでしょう!ここで1時間くらい費やしました(お互いのことを知るためには、ある程度は必要ですね)。

 

その後、長田さんがみなさんから出たキーワード、そして前回のアンケートから出たものも合わせて、ざっくりまとめてくださいました。

 

  • 学びたい
  • 学びを共有したい
  • 知り合いたい
  • 経験、リソース不足。つながらないと対応できない
  • プレイヤーはいるけどつながりがない
  • 知見の集積したい
  • 何が必要か分かれば自前のリソースが活用できるのに
  • つながり(ただつながるだけでなく、質、気持ちが大事)
  • ゆるいワークショップ、複数回でつながりが持てるもの
  • 専門性、リソースを活かす

 

それに対して議論を進めていったのですが、個人的に印象に残った発言は、以下の通りです。

 

実際それぞれの現場で日々、子どもたちと向き合っていて、みなさん課題が見えてきているというが、それについて聞きたい。個人的なことでもいいし、組織としての課題でもいい。

 

行政や学校は、どことどんな風に結びつきたいのか。どこができてどこは民間に任せたいのかが見えてこない。

 

制度は全てカバーしきれない。できないところを民間がやる。それはトレードオフ

 

「ゆるーく=様々な立場の人を受け入れる」と「ダイレクトな成果」は両立しない。調節するだけのもの。問題ではない。

 

せっかく集まった子どもや若者の育ちに関心のある人たちの思いを形にするため、長田さんのアドバイスもあり、地味な(これがキモなんだそう!)定例会とプロジェクトベースでイベントを実施していくことになりました。

 

最後にそれぞれの活動のチラシも交換し合いましたが、就活保健室のリーフレットも公民館とNHK学園に置いていただけるようで感謝しています!

 

また、何名かの方とは直接立ち話で意見交換もでき、大変有意義な時間になりました。

 

国立市の若者の現状をまず把握するために、この会に積極的に関わっていきたいと思っております。みなさま、どうぞよろしくお願いいたします。

 
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いただいた貴重なチラシたち!
 
 

インターンシップに申し込みしたら、いきなり選考会になってしまった場合の3つの対処法

学園祭で忙しくしているみなさんも、それが終われば、秋・冬のインターンシップですね!

 
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みなさん、参加のための準備、心構えはできていますか?

最近のインターンシップは、エントリーシートが無く、サイトをクリックするだけで参加できてしまうものや、応募者多数の時は選考があります、というタイプが多いようです。

だからといって油断は禁物!

急に「選考を行うことになりました。ご希望の日時をお知らせください」と連絡が来たらどうしますか?

何をしておけばいいの?当日何か聞かれるのかな?など疑問が出てきて焦ってしまうかもしれません。

そんな方は、最低限次の3つのことをやってみてください!

1.自己PRを準備
→当日はアンケートと称してプチエントリーシートのようなものを書かされることがあります。自己PRや学生時代に頑張ったこと、インターンシップへの志望動機など一通り用意しておきましょう。

2.身だしなみ、マナーをひととおチェック
→当日は企業の方にオフィス内でお会いするわけです。オフィスにふさわしい外見にしておきましょう。身だしなみ、マナーができているだけで、企業の方によく思っていただけるわけですから、やらなきゃ損ですね。

3.用意したものを話せるように
→当日、もしかしたらプチ面接があるかもしれません。「自己紹介と自己PRをしてみてください」と急に振られても答えられるように、念のため1.で用意した内容を言えるようにしましょう。

取り急ぎ、最低限3つ挙げましたが、何を準備したらいいかな?と迷ったら、「そもそも」に戻ってみてください。

そもそも私はなぜインターンシップに参加するの?
→この企業の本選考を有利に進めたいから?それとも、業界研究のため?

そもそも企業はなぜインターシップを開催するの?
→就活生と接点を持ち、自社がほしい人材を本選考に促すため?それとも社会貢献?

こういったことを丁寧に見ていくと、やるべきことがわかってくるはずです。

具体的にもっとやり方を聞きたい方は、ぜひ就活保健室にご連絡ください!

志望動機が書けない時は、やっぱり現場に足を運ぶのが一番です

以前にも、就活生は企業研究の際になかなか足を使って調べない、ということを書きました。

 
先日、地域活性化に興味のあるD君とお話しし、やっぱり行ってみるのが一番!と感じましたので、今日はそのことについて書きます。

文系就活生のD君。ゼミで地域について取り組んだり、もともと地元の文化的建築物の復元について調べたことがあり、そういったことに関われそうな地方公務員や半官半民企業を志望しています。

求人の1つに公園管理に携わるものがあるのですが、志望動機に苦戦していました。

なぜ書けないか?

それは圧倒的に企業研究が足りないからです。

  • その会社で管理している公園の数はいくつ?
  • それぞれの特徴は?
  • 各公園には職員は何人くらい?
  • 全て正規職員?
  • 会社の組織はどうなっている?
  • 各公園の組織は?
  • 実際入社して任されそうな仕事は?
  • 入社後、選べるなら何をしたい?

これらの質問にほとんど答えられませんでした。

「公園だから、もう現地に行ってみましょう。そうすれば、いろいろ理解が深まるはず。行っておいで!」

と勢いよく背中を押したところ、早速足を運び、どうだったかを報告してくださいました!

職員さんの名札をチェックし、チケットもぎりの所にいた方と子どもの水遊びスペースで監視していた方は「管理課」、イベント会場で無線を持ち連絡していた方は「企画課」ということ。

その公園は某市の外郭団体が管理しているのですが、当日ちょうどその市とアメリカにある姉妹都市の友好式典が開催されており、そちらにちゃっかり参加。アメリカの学生の演奏や双方の市長さんのお話、植樹などがあったそう。

イベントチラシもしっかりゲット。1ヶ月の間、ほぼ毎日、何かやっているくらい内容が豊富。近くの学校の演奏会なども多く開催されている。

これらからわかること。

それは、ただ公園管理をするのではなく、地域との関わりが多く、D君がもともと興味のある地域活性化に携われそうだ、ということ!!

ここまでくれば、志望動機も書けそうですね?

でも、ヤル気スイッチの入ったD君。そこに入社したら具体的に何をしたい。どう貢献したいまで言語化できていないので、もう一度公園に行ってきます!と宣言されました。

イベントの企画は誰が担当しているのか、今ある課題は何なのかなど、調べ、志望動機を書き上げたいそうです!!

まとめ
志望動機に煮詰まったら、現場に行って、見て、話しかけて、情報収集するべし。そこから自分との接点が見えてくる。

同じような状況に陥った方は、ぜひ試してくださいね!詳しいやり方は、ぜひ就活保健室にお問い合わせください♪

 
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D君が志望している企業が管理する公園にて。
 
 
 
 

内定ブルーのあなたへ。労働条件もOK!内定後はもっと気楽に聞きましょう

早いもので10月も下旬。今年も残り2ヶ月となってきました。

 
内定式が終わったみなさんは、卒論の執筆や、卒業旅行のためのアルバイトで忙しくされている頃でしょうか?
 
さて、最近は内定後の相談も増えてきました。
 
先日お話したのが、専門商社の総合職で決まったC君。内定式でもらった書類を見て心配になり、相談したかったそう。
 
見せていただくと「労働条件についてのお知らせ」と書いてあり、給与や昇給、休日など労働条件について詳細が記されていました。
 
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月給(基本給120,000円、職能給90,000円)

「12万」だけ目に入ってきてしまい、安っ!、何これ?、散々給与など労働条件確認したのに大丈夫かな…、と思ってしまったそう。

確かにC君とは何社かの労働条件を、時給まで出して年収ベースで比較検討しました。でも、あくまでその時わかっている情報で、でしたからね。

心配になる気持ちよーく分かります。初めての就職ですし、今さらもう一回就活はやりたくないし。

そんな時は、素直に人事の方に聞いちゃいましょう!

内定式も済んでいるので、人事としては辞退は何としても避けたいこと。だから、質問には丁寧に答えてくれるはずです!!

ただ、聞き方には気をつけた方がいいでしょう。

今回の場合だと、「なんで基本給がこんなに低いのですか?」より、「基本給と職能給と分かれているのですが、仕組みを教えていただけますか?また、30歳での平均年収はいくらくらいですか?」と聞くのもいいですね。

だって心配なのは、基本給が低いということは、賞与の算定基礎が低いのでは、ということでしょうから。

ちなみに、

一般的な賞与の計算式

賞与(年2回、前年実績4ヶ月)
月給×2ヶ月×2

つまり、「月給」に何が入ってくるかが肝心。今回で言えば、基本給×2ヶ月なのか、基本給+職能給×2ヶ月なのか、ということ。

でも、賞与はあくまでも前年実績はこうでした。毎年業績に応じて何ヶ月分になるか決めています、という企業が多いです。よって、上に示したように平均年収で聞くのが手っ取り早くてオススメです。

同じように不安がある方、人事に思い切って聞いてみてくださいね!もちろん、就活保健室でも相談を受け付けています♪

プロ野球ドラフト会議開催。就職はやっぱり縁だということ

今日はプロ野球のドラフト会議がありましたね。


注目選手がどこの球団に行くのか。特に複数球団から指名による抽選は、いろいろな思いを持ってご覧になった方も多いのではないでしょうか?


「選手自身の希望は反映されないんだな」、「くじ引きで決まってしまうなんて残酷」など。


「普通の就職もドラフトと同じだな」と、私は感じました。むしろ、「どこに行くかは運。プロになるとはそういうもの」と仕組みを理解できている分、選手たちはラッキーなんだと思います。


なぜか就活生は「頑張れば志望する企業に入れる」と思っていることが多いです。


自分では頑張っているのになかなか結果が出ない。周りは出ているのになぜ?納得できない、と悩む方をたくさん見てきました。


だから、就活生のみなさんに改めて伝えます。


就職は縁!


普通の就職も、ドラフトと一緒。企業の方針や現在いる戦力とのバランスで誰を採るか決めるんです。あなたがどんなに優秀でも、方針に合わなければ採用されないのです。


悩んだらドラフト会議を思い出してください。最後は抽選。それくらいに思っていた方が就活はうまく行きますよ!


 
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【就活】学業で頑張ったことについて聞かれたら

日本の就活では、「何を勉強してきたかは関係ない」なんてよく言われますが、本当にそうでしょうか?

 

理系の方は、1、2年時から実験でレポートの嵐、3、4年は研究室に連日待機。そんな話をよく聞きます。

 

そして就活では、募集要項に「電気系学部卒業見込みの方」など書いてあることも多く、学んだことを見られていることが分かります。

 

「理系だけでしょ。私は文系だから関係ない!」なーんて思っている方も多そうですね。

 

しかし、

 

学校指定の履歴書には必ず「得意科目・好きな科目・ゼミ」欄がありますし、各企業さんが指定するエントリーシートでも「学業で頑張ったこと」、「学業以外で頑張ったこと」という項目をよく見かけますよ…。

 

残念でした。文系の方にとっても避けては通れない質問でした!

 

それでは、なぜ聞くのでしょう?

 

それは学生の本分が学業だからですし、大学では高校までと違って授業の選択は学生であるみなさんに任されています。どんな基準でどんな科目を履修したか、どう取り組んだかを確認すれば、仕事に対する姿勢、態度もある程度想像できるからです。

 

文系の方からしか聞かない「ラクタン(楽に単位が取れる授業)」、「ゆるゼミ(誰でも入れるゆるーいゼミ」ばかり取っているあなた、気を引き締めてください!

 

ちなみに、先日、ある文系大学生とお話したのですが、ゼミまで最近は受け身なのですね。

 

その大学では1年生からゼミは必修、それも自動的に振り分けられるそう。2年生から他のゼミに変わることもできますが、特に勉強したいこともなかったし、ゼミで友達もできたのでそのまま続けているとのこと。

 

非常にびっくり!

 

これでは面接官と話が通じないわけです。おじさまの大学時代は、ゼミとは少人数で興味のある分野について議論したり、大学生活の集大成として論文を書くものですから。ふぅ。

 

なんとなく授業を取っているあなた、後付けでいいですから、なぜそれを選んだか、何をどう学んだか、ちゃんと説明できるようにしてくださいね。

 

整理の仕方がわからない方は、就活保健室にご連絡ください。一緒に考えましょう!

 

こちらから、お問い合わせください。

 

 

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165キロ連発の大谷翔平選手〜若者の夢を支えることについて〜

165キロ連発の日本ハム大谷翔平選手が何かと話題ですね。私は広島出身でカープファンですが、日本シリーズの相手が日本ハムに決まってちょっと複雑な気分です?!

 
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どちらにしても、それぞれ育成に対する哲学があり、若手の活躍する球団が日本シリーズに勝ち残ってきたのは今の日本のスポーツ界を象徴するかのよう。
 
オリンピックを始め、スポーツや芸術世界では育つ環境を与えられた若者たちがスイスイと今までの常識を超え、偉業を成し遂げているのを見るのは気持ちが本当にいいです!
 
今回、偉業が成し遂げられた背景をちょっと調べてみました。大谷選手が元々はメジャー行きを志望していたけど、最終的に日本ハムに説得され入団した、ということは知っていましたが、経緯は細かく知りませんでした(当時は今ほどプロ野球をチェックしていなかったんです)。
 
調べてみてびっくり!
 
大谷選手の夢を応援する何十ページものプレゼン資料、交渉過程。思わず読んでいて、うるっときてしまいました。こんなに大勢の大人たちが真摯に彼の思いに向き合って、彼を1人の大人として尊重してる姿に。
 
 
 
 
キャリア教育でも「夢」がよく語られます。専門学校や大学受験の広報でも頻出用語。表面だけ触れて、憧れだけ高めさせて、そのために返ってその後のキャリア作りがうまくいかなくなってしまう。そんな例をたくさん見てきたので、そうでない説得力のある資料に、本気の姿勢に心を動かされたのでした。
 
「あそこまでの才能だから特別」、「ビジネスだから」なんて声も聞こえてきそうですが、誰でもその人しか持っていない能力、強み、良さがあると思うし、今、うまく発揮できていない人は、その人に合う環境にいないだけ。そう信じています。
 
それに対して、ほとんどの若者が時間を過ごす学校や職場環境はどうでしょうか?
 
身の回りにいる「大谷翔平」を潰していませんか? 
 
取り囲む大人たちも厳しい状況なのかもしれませんが、若者は私たちの未来。大谷翔平カッコイイ!って思っている私たち一人ひとりが目の前の環境を変えていくことが大事なのでは、と思います。
 
 私たち、一人ひとりが身近な場所で「大谷翔平」を作りませんか?
 
就活保健室は、若者の夢を真摯に向き合い、応援する。そんな姿勢を大切にしています。
 
進路やキャリアについて相談したい若者の方は、こちらからご連絡ください。お待ちしています。